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学会発表したら気づきを得まくって儲けが出た!

  • kentakk14
  • 2024年11月16日
  • 読了時間: 4分

日本学校保健学会第70回学術大会

昨年に続き、今年も日本学校保健学会で発表をしてきました。

といってもREMOというオンライン空間での発表なので自宅から参加しました。

今回はオンライン発表ということで事前にポスターをデータ形式で提出しておき、当日はオンラインで交流するという形でした。

 

私は「児童の課題解決能力を育む個別最適な保健授業の開発-小6単元「病気の予防」の実践より-」というテーマで発表しました。

このプログラムでは既存の保健授業に特別活動を組み合わせて、アメリカの健康教育スタンダードで育成するとされている目標設定スキルと意思決定スキルについての授業を実施しました。

 

頂戴したご意見からの振り返り

ご意見いただいたのはまずICT活用についてです。テーマに「個別最適な学び」が入っており、ICTは活用されましたかという質問でした。目標設定に関する介入研究は何度か実施しているのですが、ネックなのは振り返りです。

現在はワークシート形式で進捗状況の確認をしています。

振り返りなどを記述するために週1〜2回の確認に留めています。

これをICTを活用してワンクリックで簡易化すると振り返りの回数を増やすことができます。


また、お互いの進捗状況を確認することで、良い取り組み方を真似することに繋がり、達成率も増加するかもしれません。

来年度の研究では振り返りにICTを活用して効果検証していきたいと思います。

 

次にいただいたのは、時間数の確保についてです。目標設定スキルや意思決定スキルなど健康課題を解決するためのスキルを身につけるためにはそのスキル自体について学ぶ授業と活用する授業が必要となります。今回は特別活動を組み合わせたのですが、活用機会が少なかったようで両スキルを大きく向上させるまでには至りませんでした。

 

このことを発表で報告すると、目標設定は他教科や学校行事で活用機会があるのではないかとご意見をいただきました。おっしゃる通りで、以前の介入研究でプログラム介入後に目標設定スキルを維持させるために学校行事において目標設定を行なったところ、スキルを維持できたという結果が出ています。


他教科においてスキルを活用しやすい単元を近い時期に設定することで、より高い効果が出るかもしれません。これは現場でも散々言われている「カリキュラム・マネジメント」に通ずることですね。

上手に組み合わせることで効率よく質を高めていくことができるかもしれないと感じました。


また、意思決定スキルについても意見をいただきました。

今回のプログラムでは「病気の予防」の単元の前半部分、つまりは感染症や生活習慣病についての学習を取り扱っています。私は目標設定をしやすい学習であるため、この部分を取り扱いました。そして、意思決定スキルは目標設定スキルと関連があるため、表現が適切ではありませんがセットとしてプログラムに組み込みました。


しかし、「生活習慣の改善と意思決定スキルは親和性が高いのか」という質問をいただきました。生活上の意思決定は直感型が多く、子どもたちも意思決定しているという認識があまりなかったのかもしれません。どのような意思決定がなされて、生活習慣が乱れるかについて子どもたちと一緒に考える時間を取るなど、意思決定をしているという認識を深める必要がありそうです。


また、「病気の予防」の後半には喫煙、飲酒、薬物乱用の害についての授業があり、これらの授業の方が意思決定スキルとの親和性が高いです。今、私が研究しているスキルは「目標設定スキル」「意思決定スキル」「批判的思考」の3つです。

これらのスキルが保健授業のどの部分と親和性が高いか、再考してプログラム構成を考えていきたいと思います。


学会での交流が貴重な学びの機会

正直、大学院にいるときは学会で質問や意見されることに怯えていたように思います。大学院では指導教員の先生やゼミ仲間から多くの意見をもらうことができます。つまり、意見をもらうのが当たり前の環境にいたわけです。

 

しかし博士課程を修了した今、一番苦しいのは研究について意見交流する場がないことです。今回、学会で意見交換をしたことで自分の研究の方向性が少し開けたような感覚がしました。自分の研究について意見をいただくって本当に貴重です。

 

そう考えると参加費は安いよなと思ったわけです。笑

さて明日から再スタートです!研究に励んでいきたいと思います!

 
 
 

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